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社会と、地域と、つながる人へ。

社会学部

FACULTY OF SOCIOLOGY
2018年4月スタート

地域に寄りそい、出会いをつなぐ

コミュニティデザイン学科

Dept. of Community Design

社会を見つめて、未来につなぐ

現代社会学科

Dept. of Sociology
社会と、地域と、つながる人へ。
社会学部
Faculty of Sociology

学部コンセプト

学びは出会いの中にある。
社会へ飛び出し、
未来へとつなげよう。

豊かで便利な社会のように見える日本。しかしその裏にあるのは、少子高齢化、地方の過疎化、経済格差、自然災害…たくさんの社会問題が進行し、困っている人々がいます。本当の豊かさとは何なのか?それは、人や地域がもっとつながって“ともに生きる社会”のなかで見出せるものではないでしょうか?そのためにも、困っている人々に「寄り添う心」を原動力に、「人と人をつなぎ、問題を解決する力」を身につけたい。人と人、人と地域、お互いが敬いあい、支えあい、ともに生きていく、これからの社会を創造する人をめざして。

学びのサイクル

社会の中のあらゆる
出来事が研究テーマ。
学びのサイクルを循環し、
課題解決力を養います。

テーマについて「話し、聞き、見る」「調べる、読む、まとめる」「伝える、見返す、やり直す」のプロセスを経験します。
そのなかで、課題の「発見」「整理」「共有」「解決に向けた協働」のサイクルを実践し、課題解決力を養います。

学びの特色

地域のおもしろいに出会おう。
全員が1年次から参加する
プロジェクト型の学び。

社会や地域とつながる学びの活動拠点「コミュ・ラボ(地域連携室)」。
大学を飛び出して、地域にある課題を知り、調査し、魅力を考え、解決するための方法をみんなで考えていきます。ワークショップやイベント運営、情報発信などの活動を通じて、実践力を身につけます。

現代社会学科✕コミュニティデザイン学科

先生によるスペシャル対談

一つのモノゴトを「現代社会学」視点と
「コミュニティデザイン」視点の
二つの視点から切り取り、各学科の先生が解説します。

地域に寄りそい、出会いをつなぐ
コミュニティ
デザイン学科
Dept. of Community Design
コミュニティデザイン学科について

コミュニティデザイン学科について

地域課題に直接ふれ、
解決する「実践力・課題解決力」
を養う

地域政策学コース

キーワード

まちづくり / 市民参加 / 情報発信 / 復興支援 / マーケティング /
コミュニティラジオ / 過疎化 / NPO / ボランティア
実際に地方自治体などと協力しながら、住民の声を直接聞き、課題を見つけ出して解決方法を導き出します。また、地域の魅力を掘り起こし、メディア制作や発信を通じて活性化をサポートする力を身につけます。

社会福祉学コース

キーワード

地域福祉 / 障害者福祉 / 高齢者福祉 / 児童福祉/
貧困 / 行政サービス
高齢者が集まるサロンなど、福祉や介護の現場に足を運び、どのような問題がなぜ起きているのかを調査します。同時に福祉の専門力を身につけて、これらの課題を解決するために必要な社会の仕組みを考えます。
学べること

学べること

POINT
1

大学を出て、地域を訪れ、
課題を探す。
現場主義の学び

POINT
2

演習(ゼミ)を中心とする、
プロジェクト型
学習

POINT
3

人と会う、聞く、話す、
実践力が身につく
4年間

地域におけるさまざまな課題に
向きあい、まちづくりや
福祉の相談・援助など、実践的な
手法を学びながら解決の方向を
見出していきます。

テーマ別

例えば‥

カフェが福祉になる?
“磨いていく”学びの力
暮らしの課題
向き合う、福祉の専門力
福祉の力を身につけて、
社会を支える。地域を支える。
「カフェが福祉になる」なんて、意外かもしれません。少子高齢化が進む今、福祉・介護福祉の現場ではさまざまな取組が行われています。たとえば、障がい者の就労を支援するカフェや農園、高齢者が集まるサロンや地域のイベント。学びの中で、実際に現場に足を運び、必要とされる仕組みを考えます。
過疎地域に
若者を定住させるには
“磨いていく”学びの力
地域・住民の力を
引き出す、
地域創造の専門力
住民の声を直接聞いて、
これからの暮らしをつないでいく。
若者が定住しない過疎地域、住民の交流が生まれづらい都市郡、シャッター商店街化が進む郊外地。今、地域の課題と向き合い、応える力が求められています。住民の声を直接聞き、問題を見つけ出し、解決へと導いていく。そんな学びを、地域の自治体や役所の方々と協力しながら実践していきます。
地域の隠れた
人気店を発信!?
“磨いていく”学びの力
地域の資産や
財産を発信する力
地域のおもしろさを発見!
地域の魅力を発信していく。
地域のお祭りや催し事、また隠れた人気店など、地域には知られざる魅力が眠っています。そんな地域の情報を掘り起こし、発信していく人を目指す学びがあります。コミュニティラジオやコミュニティ紙、ウェブサイトなどのメディア制作・発信を通じて、地域の入り口づくりをサポートする力を身につけます。

このゼミがおもしろい!

地域政策学コース
酒井ゼミ
「地域の課題への情報技術による取り組み」をテーマに学びます。W E B・S N S による情報発信、小型端末を用いた情報伝達、センサーデータの活用などの技法を用い、問題解決のための提案・実践を目指します。
大原ゼミ
京都市北区中川をフィールドに「山間地域の『くらし』や『しごと』を知り未来を考える」をテーマに学んでいます。地域の方を訪問して聞き取りを行ったり、サロン活動で交流を深めたり「地域とともに」が合言葉です。
社会福祉学コース
鎌谷ゼミ
「当たり前」や「一般的に言われている」に捉われず、自分自身で考えることを求めるゼミです。目の前で起こっている事象を正面から捉えるだけでなく、斜め方向や裏側からも捉えられる人物の養成を目指します。
中野ゼミ
「貧困問題とソーシャルワーク」をテーマに学んでいます。第3学年時のゼミ合宿では各自の卒論テーマについて一日中議論することも。また教室を飛び出して、施設見学や講演会・ボランティアへの参加も行っています。

ピックアップ授業

Pick up.1
ボランティア論
Pick up.1
ボランティア論
「様々な地域課題を解決するために私たち一人ひとりは何をすべきなのだろう?」を考える授業です。地域で活動するゲストスピーカーの「ナマの声」や、ボランティアへの参加、グループワークなどによって学びを深めます。
Pick up.2
社会福祉援助技術現場実習指導Ⅱ
Pick up.2
社会福祉援助技術現場実習指導Ⅱ
ソーシャルワーカーの国家資格「社会福祉士」受験資格取得に必要な授業。社会福祉施設で実習するために、現場実践経験のある指導者の下で実習の目的や課題を学びます。
卒業後の主な進路

卒業後の主な進路

公務員

社会起業家

社会福祉施設・医療機関

NPO・NGO

社会を見つめて、未来につなぐ
現代社会学科
Dept. of Sociology
現代社会学科について

現代社会学科について

社会現象を的確にとらえ、社会と
人の関係や
問題と向き合う
「探求力・課題解決力」を養う

人間関係

公共社会

現代文化

学べること

学べること

POINT
1

幅広いテーマを、
自由かつ柔軟に
探求する学び

POINT
2

演習(ゼミ)や、
プロジェクト型研究などの
アクティブ・
ラーニング

POINT
3

現代社会に求められる、
調査・分析力
身につく
4年間

学生の興味・関心のある、
あらゆることが学びの対象です。
自由なテーマ設定のもと、社会学の専門的
なものの見方、フィールドワーク、
社会調査、分析方法を学んでいきます。

テーマ別

例えば‥

SNSは楽しい?つらい?
- 人間らしいつながりへの
工夫と苦労を考える -
“探求していく”学びのテーマ
人間関係
例えば…家族・友人などの小集団・
ネットワークを対象に、人の心と絆に
ついて考えます。
LINEやTwitterなどのSNS。簡単に人間関係が築けるツールとして便利な反面、いじめの原因になったり、リアルな人間関係が苦手になったりする危険性も。そうした現代の人間関係やコミュニケーションの在り方について、社会調査や文献などを通じ、社会病理・社会心理の視点から理解を深めます。
アニメの聖地巡礼から
読み取る
- 新しい人と世界のカタチ -
“探求していく”学びのテーマ
現代文化
例えば…アニメの聖地巡礼だけでなく、
お祭り、スポーツ、ファッションも
現代文化。
その普及や流行の背景を考えます。
アニメの舞台を旅したり、ゲームを通じて現実世界を見たり、アニメ、マンガ、ゲームの世界は私たちとの日常とつながっています。ポップ文化のフィクションにこそ、リアリティを感じる人も多いのでは?そうした現代文化の創造者かつ消費者である現代人の今を、社会学の視点から読み解きます。
見えにくい女性の
貧困問題
-その社会的原因を見つめていく-
“探求していく”学びのテーマ
公共社会
例えば…貧困問題や人権問題など、
社会と個人の折り合いをめぐる
事柄について考えます。
女性の社会進出が重視されているものの、男女間の賃金格差や正規雇用の不均衡など、女性は不平等な環境や制度の中に置かれています。実は、貧困の原因のほとんどは、「個人」ではなく「社会」にあります。そうした社会問題の実態を調査・分析し、解決のための糸口を探り出していきます。

カスタマイズできる授業選択モデル

第1学年では社会学の考え方や
調査方法の基礎を学びます。
第2学年と第3学年では興味関心に合わせた
<視点><題材><方法>を選択。
それに応じた授業選択モデルを
カスタマイズして、主体的に学びます。
第4学年では学びの集大成として
卒業研究に打ち込みます。
<視点>
公共社会
現代文化
人間関係
「公共社会」「現代文化」「人間関係」の3つから選択。「公共社会」は現代社会の出来事を手がかりに、社会と個人の関係を捉える視点です。「現代文化」は文化現象を手がかりに、時代の変化を捉える視点です。「人間関係」は、対人関係のことを手がかりに、コミュニケーションのあり方などを捉える視点です。
<題材>
グローバル化
環境問題
ファッション
スマホ依存
少年犯罪
アニメ
社会学の題材(テーマ)は無限大です。「グローバル化」や「環境問題」といった国際的で大きなテーマから、「ファッション」や「スマホ依存」といった個人的で身近なことまで、あらゆることが研究対象になりえます。
<方法>
聞き取り
観察法
アンケート調査
ソーシャル・
ドキュメント分析
文献資料
講読
メディア・コミュニケーション分析
データ収集のための<方法>は、「聞き取り」「観察法」「アンケート調査」「ソーシャル・ドキュメント分析」「文献資料講読」「メディア・コミュニケーション分析」などから、自分に合ったものを選択します。

学びたいテーマや学び方を
研究できるおもしろさがある

CASE
1
現代文化
アニメ
メディア・コミュニ ケーション分析
オタク文化から
社会のありようを探る
/ 柴田みゆき教授
世界遺産に登録されたスイスの鉄道で、日本制作の萌えキャラが正式採用されました。何故キャラクターにこのような力があるのか、現代日本のオタク文化を中心に考えます。
おすすめ授業ピックアップ
  • ・現代文化論
  • ・文化人類学
  • ・消費社会論
  • ・アジア社会論
  • ・観光社会学
  • ・情報と倫理
  • ・大衆文化論
  • ・スポーツと社会
CASE
2
公共社会
グローバル化
ライフ・
ストーリー分析
みんなが共に暮らせる社会を
身近な切り口から探究する
/ 田中正隆准教授
公共性や市民社会に縛られずとも、みんなに関わる身近な関心に対応します。学生は、「都市伝説」「匂いの歴史」「男女間のD V 」などを調べています。
おすすめ授業ピックアップ
  • ・個人と公共
  • ・地方自治論
  • ・社会問題論
  • ・情報社会論
  • ・地域社会論
  • ・グローバリゼーション論
  • ・市民活動論
  • ・犯罪と社会
CASE
3
人間関係
少年犯罪
ソーシャル・
ドキュメント分析
「分断」された人間関係が
社会の闇を生んでいく
/ 渡邊拓也准教授
高い「コミュ力」を求められる一方で「お一人様」向けサービスが充実していく現代社会。犯罪やこころの問題から、現代とはいかなる時代かを見つめ直していきます。
おすすめ授業ピックアップ
  • ・人間関係論
  • ・社会心理学
  • ・現代家族論
  • ・比較心理学
  • ・ジェンダーと社会
  • ・現代社会とコミュニケーション
  • ・教育社会学
卒業後の主な進路

卒業後の主な進路

公務員

社会起業家

販売・サービス

銀行・金融・保険

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現代社会学科×コミュニティデザイン学科

コミュニティデザイン学科×現代社会学科

先生によるスペシャル対談

「 AIは社会にどんな影響を
与えますか? 」

ABOUT

一つのモノゴトを「現代社会学」視点と「コミュニティデザイン」視点の
二つの視点から切り取り、各学科の先生が解説します。

現代社会学科

野村 明宏先生Akihiro Nomura

現代社会や現代文化に関する幅広いテーマから、社会と個人の関係を研究。専門は社会学。

コミュニティデザイン学科

大原 ゆい先生Yui Ohara

福祉を中心に地域社会のさまざまな生活課題を解決するため、「情報」の価値の位置づけや活用法を研究。専門は社会学。

現代社会学科の視点

本当のところAIが進化すると
人間社会はどうなるんですか?

コミュニティデザイン学科

これからの介護現場は
AIの力によって負担が減りますか?

本当のところAIが進化すると
人間社会はどうなるんですか?

「 人間が変わっていかないとAIに取り残されてしまう。 」

大原私は、学生のレポートからどんな傾向や学習効果が見られるかをデータ分析し、学習プログラムに反映させていく研究も行っているのでAIには注目しています。また、これからの福祉を考えた時、AIを使ってどう支援していくかも気になるところです。

野村大原先生の専門である社会福祉で例をあげるなら、多様な福祉制度から利用者に最適なマッチングを行うのは、人間よりAIの方が優れているかもしれませんね。

大原そういう場面でAIを活用できると福祉に携わる人の作業時間短縮にもつながり、その分、より利用者に寄りそった支援を行うことが可能になりそうです。

野村AIが進化していくと、福祉や金融、保険などさまざまな業界でAIが人間にアドバイスする立場になっていくでしょうね。将来的に現在の仕事の約半数はAIに取って代わられるという予測もあります。仕事に割いていた膨大な時間をどう使うかが今後の課題になっていくと思います。

大原AIとは何だろうと考えていくと、結局は人間とは何だろうという問いにぶつかりますね。

野村そうなんです。今、仕事は自己実現の手段にもなっているので、職を失うと尊厳やプライドまで失ってしまう。仕事を生きがいにしている多くの人たちにとって、仕事を奪ったAIは憎き敵になるわけです。でも、その労働観も変わり、仕事では得られない幸せを別のところで見つけるかもしれませんし、また見つけなくてはならないでしょう。人の価値観や生き方がAIによって変わる可能性がありますね。

大原いくらAIでも人間のビジョンまでは描けませんからね。だからこそ、負担を軽減してくれる道具としてAIを上手く使っていきつつ、人間にしかできないことをやっていかなければいけません。

野村そうですね。知りたい情報はネット検索すればすぐに得られる時代ですから、今後は基礎的な知識や計算力が重視されなくなる可能性もあります。でも、自分なりのビジョンを描くためには、やっぱり知識や学力が必要。受験勉強も使い方次第で、捨てたものではないんですよ。

大原今そこにないものをAIに創造することができるかといったらそうではないですよね。課題を解決するためにアクションを起こすのは、どこまでいっても人間の役割です。人間に求められる力は、むしろ増していくことも考えられます。

野村AIの進化によって、情報のアップデートが今よりもさらに頻繁になっていくでしょう。そうなると、人間も変わっていかないとAIの進化に取り残されてしまいます。私たちに今求められているのは、世の中や人間とは何かという答えのない問いを考えつづけていくことなのではないでしょうか。

コミュニティデザイン学科

これからの介護現場は
AIの力によって負担が減りますか?

これからの介護現場は
AIの力によって負担が減りますか?

「 困っている人に 手を差し伸べるのは あくまでも人間の使命。 」

大原介護とAIの関わり方にはさまざまな意見があります。例えば、介護ロボットの場合、感情がないからこそ、頼りやすいというのもひとつの考え方です。特に子どもに介護してもらっている親御さんの中には、申し訳なく感じている方も多いですからね。また、異性におむつ交換をされることに抵抗を感じる方も少なくありません。そういった異性間介護にも介護ロボットは役立つと思います。

野村確かにロボットが相手だといくらでも頼れて、気をつかわずに済みますよね。介護の担い手不足の解消にもつながりそうです。

大原一方で、やっぱり介護は人と人がふれあうもので、そこは譲れないという意見もあります。ロボットに介護させることで、介護者が自己嫌悪を感じたり、周囲の目を気にすることもあるでしょうね。

野村高齢者施設へ親を入所させることを親不孝と言われた時代もありましたが、今は必ずしもそういうわけではありません。価値観は時代とともに変わっていくものなので、ロボットに介護をさせることも親不孝ではなくなっていくのではないでしょうか。

大原そうですね。ただ、介護者の「介護する権利」というものもあります。自分の大事な人の世話をしたい、同じ時間を過ごしたいという感情や「ケアの衝動」と言われるものは理屈抜きにあるのです。

野村同じ動作をするにしても、相手を癒してあげたいという衝動は人間にしかないものですからね。逆にAIが優れているのは、人間にはない視点からデータを収集して分析することでしょうか。

大原そうですね。例えば、利用者やご家族から信頼されるケアワーカーは何がどう優れているのか、これまで詳細に分析されることはありませんでした。でも、ベテランワーカーの様子を撮影して、どんな声かけやボディタッチを行っているかを可視化して映像分析していくことで、最適な対応が見えてくるようになったんです。それが可能になると、ケアの質の向上や人物養成にも役立てられます。

野村AIが得意そうな分野ですね。今後もそういった活用法はさらに広がっていくでしょう。

大原介護記録や支援計画の作成、福祉制度のマッチングなどの効率化や時間の短縮、身体的・精神的な負担の軽減にはAIが今後ますます役立っていくと思います。けれど、目の前に困りごとを抱えている人がいる時、手を差し伸べるのはあくまでも人間。ご本人はもちろん、ご家族がどのようなケアを望み、専門職がともにどのようなケアを実現していくか。そのためにどうAIを使っていくか。それは人間にかかっているのではないでしょうか。

現代社会学科の視点

本当のところAIが進化すると
人間社会はどうなるんですか?

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現代社会学科×コミュニティデザイン学科

コミュニティデザイン学科×現代社会学科

先生によるスペシャル対談

「 これから日本の経済は
どうなっていきますか? 」

ABOUT

一つのモノゴトを「現代社会学」視点と「コミュニティデザイン」視点の
二つの視点から切り取り、各学科の先生が解説します。

コミュニティデザイン学科

中野 加奈子先生Kanako Nakano

社会に広がる貧困・格差問題の解決と、人間らしい暮らしの実現をめざすソーシャルワーク論を研究。専門は社会福祉学。

現代社会学科

渡邊 拓也先生Takuya Watanabe

地域社会のつながりと「安心・安全」の問題をテーマとした研究を行う。専門は社会学・西洋史。

コミュニティデザイン学科

地域の経済格差が広がると
これからの日本はどうなりますか?

現代社会学科の視点

ブラックバイトを生む背景には
何があるのですか?

ブラックバイトを生む背景には
何があるのですか?

「 コストを抑えて正社員と同じ仕事を任せる、
その流れが発展したのがブラックバイト。 」

渡邊アルバイトのうち、労働に対して正当な報酬を与えられないもの、または与えられる報酬を超える労働を不当に強いられるものを「ブラックバイト」と呼び、社会問題になっています。

中野ブラックバイトと同様に問題となっている「ブラック企業」という言葉は、SNSから広がったと聞きました。時代の流れの中で、一人ひとりが自分の置かれている状況を意思表示できるようになってきたということでしょうか。

渡邊そうですね。ブラックバイトという言葉は新しいけれど、2000年頃からこうした問題はありました。平成不況によって非正規雇用が増加し、正社員が担っていた仕事を非正規社員やパートタイム労働者が行うようになりました。仕事内容は同じまま、人件費を抑えられますからね。その風潮が高まって生まれたのがブラックバイトなんです。

中野賃金の安いアルバイトが都合よく使われるようになってしまったんですね。学生アルバイトに対して「勉強も頑張りや」と見守ってくれていた雇い主も、不況によって使えるものは全部使うという考えになってきてしまったように思います。

渡邊例えば、学生にバイトリーダーを任せて店長代理の業務をさせるという事例があります。それをやりがいと感じる学生もいますが、私たちから見るとそれは「やりがいの搾取」。自己実現に役立つと思わされて、結局は仕事を押しつけられているだけだったりします。

中野学生は「自分の力を認めてもらえた」と受け止めがちで、自分がブラックバイトをしていると気づいていないケースもありますよね。

渡邊学生の中には、最低賃金を知らなかったり、雇用契約書の読み方を知らない人も多いのではないでしょうか。

中野小・中・高を通して、労働法を学ぶ機会がないですからね。それなのに大学生になったらアルバイトをすることが当たり前のようになっています。何も知らないまま、丸裸で社会へ飛び込んでいくようなものですよね。

渡邊根本的な問題は明らかに雇う側にあり、ブラックバイトをなくすためには雇用の仕組みそのものを見直す必要がありますが、学生たちにも自分の身を守る手段として知識を身につけてもらいたいですね。そして、アルバイトをする前に、何のために働くのか、どんな働き方をしたいのか、なぜその職場を選ぶのかを考えてみてほしいと思います。

コミュニティデザイン学科

地域の経済格差が広がると
これからの日本はどうなりますか?

地域の経済格差が広がると
これからの日本はどうなりますか?

「 地域の経済格差が広がると日本は成り立たなくなってしまう。 」

中野各都道府県の合計所得を人口で割った1人あたりの県民所得を見ると、最も高い東京都と最も低い沖縄県の間には、200万円以上の差があります。最低賃金にも200円以上の開きがあります。こんなに格差があるとは知らない人も多いのではないでしょうか。

渡邊都市部は地方より物価が高いと思いがちですが、むしろ地方の方が都市部よりお金がかかることも多い。例えば、交通機関が発達していない地域では自家用車がなければ生活できません。自動車の購入代だけではなく、ガソリン代や駐車場代などの維持費も払わなければならないので、負担が大きくなります。

中野過疎化が進むと交通機関や企業、学校、病院なども撤退していってしまいます。すると、ますます生活していくことが困難になり、また人が離れていってしまう。そんな地域がたくさんあると思います。

渡邊大学にも地方から出てきた学生がいますね。もちろん奨学金制度はありますが、中には自分で生活費や学費を工面している学生もいるでしょうね。

中野地方では大学が身近にないので、進学するのが都市部ほど簡単ではありません。進学できない状況で育った親世代が安い賃金で働かざるをえなくなり、子どもにも進学させてあげられないというループも生まれています。

渡邊労働にしても、目に見えづらい農業や林業、漁業などの一次産業やものづくりの工場は地方が引き受けてきました。それを都市部でできるかといったら無理があります。都市部を中心とした考え方はとても危険ですね。

中野そうですね。このまま格差が広がると日本は成り立たなくなります。まずはどんな地域にしたいかをみんなで話しあうことが大切。誰かが変えてくれるだろうと思っていても何も変わりません。地域の経済格差は法律を変えたら解決するというものではありません。いろんな人の声を集めて反映させていくことが必要です。

渡邊若い世代が中心となって、どんな未来図を描いていくかが大切ですよね。

中野若い世代の声から街が住みやすく変化した事例もたくさんあります。地方には地方の良さがあり、その価値や魅力をどう発信するかという点も考えていかなければなりません。

渡邊若者がいない過疎地でも学生やNPOが情報発信や地域おこしのサポートをすることはできます。大谷大学でもそういった取り組みをしていますね。

中野若者の力は大きいですよね。ぜひ、こういうテーマを大学で学ぶ人が増えてほしいです。

現代社会学科の視点

ブラックバイトを生む背景には
何があるのですか?

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